バンダイの完全版商法について思うこと

変身玩具





冒頭文

 おはようございます。可愛さ余って憎さ百倍、アンパンマ……でなく、典藻のりもキロクです。

 ニンゲンとして生きていれば誰しも、愛おしく想うが故に憎らしく思うという体験は2度3度とあるものと思います。

 悪感情を向ければ倍以上で報復されるのに、好意を向けたとて同じ熱量で返ってくることなぞありはしないという理不尽。
 まあ、人間、ひいては人間社会はそういう風に出来ているようなので仕方なし。

 自分が誰か/何かを好きな程に、その誰か/何かが自分を好いてくれる奇跡はそうそう巡り逢えるものではありません。なので出逢いは大切に。

 などという薄っぺらい話がしたいのでなく。
 今回は憎らしく思うことについての話です。本題までが長い。そして普段以上に口が悪い。

バンダイの完全版商法

 さて、ようやく本題です。
 今回お話したいのは、タイトルにもある「バンダイの完全版商法」についてです。

 何を指して完全版商法などと呼んでいるかと言いますと、通常グレードのものを発売/受注してから少し後に発売されるハイグレードな商品の売り方についてです。
 我ながら分かりにくい言い回しですので、例示いたします。

 例えば、2023年7月に発売されたDXブレーザーブレス(希望小売価格7,920円)を通常版とします。
 これに対して完全版にあたるのはブレーザーブレスMEMORIAL EDITION(販売価格11,400円)です。

 この例での通常版と完全版の差は塗装を始めとして通常版に備わっているものが豪華になっているほか、キャストボイスやBGMが収録されているなど通常版に無い機能の追加も為されています。また、ブレス帯の装着性も改良されているようです。
 プレミアムバンダイの商品ページから商品説明の一文を引用しますと”発売済みの「DXブレーザーブレス」をベースに、音声・発光・外観の仕様を大幅にグレードアップ”とのこと。
 これは完全版と呼んで差支えないでしょう。

 例に挙げましたこのブレーザーブレスMEMORIAL EDITIONですが、受注開始はたしか2024年1月の下旬だったと思います。
 通常版の発売からおおよそ半年で完全版が発売されたわけですね。

 ええ、もちろん商売としてはこの発売タイミングは正しいものだと思います。
 1月といえばブレーザーブレスが登場する「ウルトラマンブレーザー」の最終回が放送されていたわけで、その熱気冷めやらぬ内にメモリアルな商品を売り出すというのは、理屈としては納得できます。このタイミングを逃すと売れ行きも変わりそうですからね。

 しかしですね、予約までして発売日に通常版を購入した者としては悲しいのです。
 残念ながら貴族の生まれでもなければ職業:石油王でもない小市民としましては、財力に限りがあるわけです。
 通常版の購入に当てたお金があれば完全版が買えたかもしれないと思うと悔しい悲しいケットシ―。

通常版と完全版、どちらを買うか

 上記のMEMORIAL EDITIONシリーズは特に通常版から完全版までの発売/受注開始の間隔が短いことが多く、財力に限りのある身としては通常版を買うかどうかの判断を毎回迫られるのも悩ましい点です。

 プレミアムバンダイ限定での販売だったDXギアトジンガーを買ったのに、更に完璧なMEMORIAL EDITIONのギアトジンガーが数か月後に受注開始となったのが非常に悔しかったです。
 せっかく買ったDXギアトジンガーがすぐに型落ち品になってしまったこともそうですし、劇中で印象的だったトジルギアの初立体物を同梱して完全版を売り出したのもとても嫌らしく感じました。
 結局、お金が工面できず完全版のギアトジンガーは購入できませんでした。


 この悔しい経験がありましたので、MEMORIAL EDITIONとしての商品化がされることの多いスーパー戦隊とウルトラマン関連の玩具に関しては、通常版を見送って完全版を買うべきか否かを悩むのがここ数年の個人的な通例となっています。
 しかし、完全版が必ず発売されるわけでもありませんし、通常版には早期購入特典が付く場合もありますし、何よりも通常版の方が当然安価なわけで、大抵の場合は通常版を購入しています。


 完全版は大抵の場合、番組最終回の後に受注開始となります。
 ですので、番組をリアルタイムで追いながら「なりきり遊び」をしたい(本来のターゲット層である)子供には通常版が適しているものと思います。
 一方で、中途半端にお金があり、無理をすれば完全版にも手が届く典藻のような者にとっては、最も熱量がある放送期間中に手にしたいという欲を抑えて、より完全な物をコレクションに加えたいという気持ちがあります。


 通常版にはチープなプラスチックの質感や劇中と異なる成型色の鮮やかさ、劇中再現ができないガチャガチャとした操作手順など玩具らしい玩具という魅力があります。
 完全版にはより洗練された成型や彩色、追加の収録音声など劇中イメージに近い「本物」感があるという魅力があります。
 それぞれに魅力があり、一概にどちらが商品として優れているとは断じられないというのも頭を悩ませる点です。

 また、当然ながら通常版の売れ行きが完全版が企画されるか否かに影響しているでしょうから、お布施のように通常版を購入することでようやく完全版が作られるということも頭の片隅に置いておきたいところではあります。

不完全な完全版の存在

 そんな嫌らしい売り方をしている完全版に文句ばかりを言っています典藻ですが、完全版を購入することも勿論あります。

 通常版が品薄で購入できなかったレーザーレイズライザーについては有難くMEMORIALを購入させて頂きました。

 人気なのか何なのか通常版は店頭で見かけませんでしたので、完全版の受注をある種の救済措置として捉え、恩恵を享受しました。
 店頭で売っていなくて買えないという状態で、通常版を買うか否かを悩む以前の話でしたからね。この完全版はありがたい……と思っていたのですが。

 ええ、そうですね。お察しの通りです。
 件のPREMIUM DX MEMORIALレーザーレイズライザーですが、初期不良やらなにやらがあり、公式が代替品を手配するような出来でした。
 詳細は↑のリンクから該当記事を読んでいただければと思います。

 
 便宜上完全版と呼んでいる商品群ではありますが、このようにPREMIUMやらMEMORIALやらといった商品名に名前負けした不完全なものも存在しています。
 商品自体に不良があることもあれば、これだったり、或いはこれだったりとパッケージに不良があることは更に高い頻度で発生します。


 典藻は要領が悪いですし、秀でた能力があるわけでもないので、時間を対価に金銭を得ています。いわば寿命をお金に変換している形ですね。
 つまり金は命と同等の重さなのでして、そんな命を代償として購入した決して安くはない玩具の品質が悪いと非常に悲しくなります。
 そのあたり、売る側がどう考えているかはわかりませんが、S.H.フィギュアーツ仮面ライダー1型の仕様変更の件などから見て、売れてしまえばそれで良しというのが見え隠れします。
 


 「完全版なのに不完全」であることへの不満を表しましたが、もちろん通常版にも初期不良はままあります。
 高額ゆえにMEMORIAL EDITIONを諦めて購入した我が家のDXオージャカリバーは塗装に不良がありました。 

 まあ多少の塗装はねなんかは許容範囲かもしれませんが、新品を購入したのに音が鳴らなかったSGドレミファビートガシャットや左右の足の長さが違うS.H.フィギュアーツ キュアダイヤモンドや何故か隻眼になっているCONVERGE KAMEN RIDERディケイドコンプリートフォーム21だったり、定期的に不良品に巡りあいます。

 まあ、大量生産大量消費の商品ですし、不良品もありましょう。納得はしています。
 それはそれとして、不満はあります。

 話が逸れてしまうのであまり深くは語りませんが、典藻は人物や武器を象った玩具には魂が宿るものと考えておりますので、「不良品だから交換してほしい!」という考えには至りません。
 例として不適切なのは承知で申し上げますが、産まれた我が子に先天的なエラーがあったとして、処して次の子を望めばよいというような思い切りのよさは持てないということです。

まだまだあるぞ気になる商法

 ここまで完全版商法への文句を並べてきましたが、なにもこればかりがバンダイの誇る販売方法のすべてではありません。

 可動フィギュアブランドのS.H.フィギュアーツにも気になる売り方はあります。
 人気キャラクターに限ってイベント限定や抽選販売にしてみたり、武器や交換用手首、エフェクトパーツなんかを別キャラクターのフィギュアに同梱する分割商法をしてみたり、ろくに買えない人気商品のCMを延々と流し続けて買えなかったファンを挑発してみたり、枚挙にいとまがないというのはこういうことでしょう。

 数万円の高額な変身ベルトの取扱説明書に誤記があったり、不良でありそうなおかしな挙動を仕様と言い切ったりということも最近は多いように思います。

 お菓子売り場で売っている食玩についても、1箱のアソートが偏っていて人気のあるキャラクターの商品を手に入れたければ箱買い必須というような現状もあります。

 流石大企業です。消費者が不満に感じようと売れればそれでよしというのが年々露骨になってきていますね。

おわりに

 愚痴や不満を並べれば、まだまだ記事を書けそうですがキリがなくなってしまうので、今回はこの程度に。

 典藻にとっての聖典である「D.C.II」を生み出したエロゲメーカー CIRCUSを揶揄するネットスラングとして曲芸商法というものがあります。
 各作品に少しずつ要素を足したりパッケージを変えたりして販売する一種の完全版商法です。

 MEMORIAL EDITIONやら何やら、バンダイがやっている売り方はほとんど曲芸商法と同じだと思います。
 有限会社のエロゲメーカーがやっていたことを天下の玩具メーカーがなぞっていると思うと、その必死さに現代の不景気さを感じますね。

 しかし不景気なのは消費者のお財布も同じなのです。
 憧れのヒーローの変身アイテムを買うために、大の大人が食費を削り捻出したお金、睡眠時間を捨てて休日を捨てて稼いだ賃金を対価にして買っていることを是非、売る側にも知っていてほしいです。

 せっかく買ったものがすぐに型落ちになる悲しみ。
 せっかく買った高額商品が不良品である悲しみ。
 
 作り手売り手にはどうでもよいことでしょうが、これが続けば尽きる愛想もありましょう。
 
 などと株主でも何でもない消費者の一人が言ったところで痛くもかゆくも無いでしょうが。
 波濤に唾を吐いたところで無意味と知りつつ、この不満がどこかの誰かに届いてほしいと願うだけなら個人の自由です。届け。

コメント

  1. まつ より:

    こんばんは(*^^*)

    ブログ読ませていただきました!
    そんな商法があるのですね…
    初めて知りましたが、衝撃的でした😨

    通常版と完全版。
    言葉の響的には完全版が欲しいと思ってしまうかもしれないです。

    しかしコレクターとして血が騒ぎ両方欲しいとなってしまいますね😢
    もし完全版が出なかった時に、やはり通常版から買っておけば良かったと後悔してしまいそうです。

    同じものならまだしも、
    グレードアップしてるなら両方尚更欲しくなる!笑
    物欲とは怖いものです。

    他にも沢山商法があるのですね。
    販売会社的には売上の為なのでしょうけど、悔しいですね😭

    自分が知らない話しは特に、読んでいてとても興味津々になってしまいます笑
    今回も楽しく読ませていただきました☺️

    • 典藻キロク より:

      コメントありがとうございます。

      完全版商法というのはわたしが勝手に言っているだけのことではありますが、中々どうして財布に優しくないですね。
      グレードアップしたものが後から出ると思っていたら出なかったり、出ないと踏んで高価な通常版を買ったら間を置かずに完全版が発表されたり、「客なんて、なにをどう売ってもどうせ買うだろう」と思われているのでないかと被害妄想を強めてしまうほどです。

      これの関連の話で下書きを1年以上あたためてしまっている記事があるので、そのうちに仕上げて公開したいと思っています。
      公開の折には今回の記事の補完としてお読み頂けますと嬉しいです。

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