おはようございます。導入のあいさつの思いつかない典藻キロクです。
何日か前の記事で触れた「復活のコアメダル」について、感想でも残しておこうかと思います。
はじめに(作品概要)
「仮面ライダーオーズ」の10周年を記念して制作された映像作品である「復活のコアメダル」。
当時の演者が再集結していて、劇中生存しているレギュラーキャラは総出演になっているという超豪華な作品になっています。
2022年2月頃(だった気がする)に劇場にて公開され、2022年8月にDVD/Blu-rayが発売されました。
あらすじ(ネタバレ)
「復活のコアメダル」3つでの出来事!
1つ、何故か復活した800年前のオーズとグリードたち!
2つ、鴻上ファウンデーションにより生み出される新たなグリードとバース!
そして3つ、アンクが復活し、映司が落命す!
ということで、復活した初代オーズが暴れまわり荒廃した世界観でのお話です。
皆の危機に駆け付けていた映司は初代オーズとの交戦中に、戦いに巻き込まれた少女を守る為に致命傷を受ける。
鴻上ファウンデーションの開発した新たなコアメダル(のちにゴーダメダル)によって生まれたグリード・ゴーダに体を乗っ取られる形で延命をしたものの、ゴーダが離れれば死が確定しているハヤタ・シン状態。
グリードや初代オーズを相手にレジスタンスとして比奈たちが戦うなかで、アンクが復活。
互いに思うところはあるものの、映司を乗っ取ったゴーダとの共闘を決めるアンクと比奈たち。
なんやかんやあって古代オーズを打倒するオーズ(ゴーダ)。しかし、力への渇望から、大量のコアメダルとセルメダルを取り込み、仮面ライダーゴーダとして新生してしまう。
仮面ライダーとなったゴーダを倒す為、アンクは映司と共に2人で1人のタジャドルコンボエタニティに変身する。
ゴーダを打倒するものの、映司はその命を終えてしまう。
情緒的にはもっと説明すべき部分はありますが、大体こんなあらすじです。
よかったところ
当時の演者の再集結
「オーズ」本編に出演していた俳優が再集結した豪華さは、大変よかったと思います。「素晴らしい!」の一語に尽きます。
後年の作品に客演していた時とは違います。1人や2人だけでないですからね。忙しい大人のスケジュールをあれだけの人数分調整し、あまつさえ特撮という大変な現場に集めたというのは、並み大抵のことではありません。これだけでもう大感謝です。
アンクの復活
長年ひっぱってきたネタを回収してくれたのは、嬉しかったですね。いよいよ、いつかの明日が来てくれたのか、と。
まあ、期待した反面、思うところもありますが……。
ガタキリバキック
劇場版など特別な機会でもなければ見ることのできないガタキリバキックが見られたのは、よかったです。ガタキリバ推しの典藻です。
予算を示す1つの指標となっているガタキリバの分身能力ですが、今作も決して低予算であったり手抜きであったりで作られたわけでないという1つの根拠になると思います。
ここで予算を使ったからか、尺の都合か、ゴーダの怪人態が無かったり、サゴーゾやシャウタ、タジャドルの出番がなかったりもしましたが、ガタキリバが見れて満足です。
しかしまあ、「デジモンアドベンチャー」関連の後発作品やグッズのように、「オメガモンを出しておけば、お前ら満足だろう?」のような雑な扱いをされるのは嫌なので、ほどほどにしてほしくもあります。
ま、今回で映司も死んでしまいましたので、客演の機会も減るでしょうから、気にするようなことではありませんね。私は悲しい。
気になったところ
初代オーズの復活
初代オーズの復活の理由が不明であることと、何故にあれほどに現代人たちが苦戦していたのかという点が気になります。
荒廃した世界観を生み出した元凶である初代オーズ。
そもそもコアメダルやグリードの作成を当時の錬金術師たちに命じた張本人であり、特にアンクとは因縁深い相手です。小説版を参照するに、雰囲気が似ているらしい鴻上会長をアンクが嫌っていた理由でもあるらしいです。
今回復活した理由は劇中では説明がありませんでしたが、鴻上ファウンデーションが突き止められず、本人やグリードたちから明かされないのなら理由がわからないのも致し方ないことです。1から10まで理由を説明してくれる作品が多くなってしまって、行間を読むという能力=妄想力が衰えてきている今、「復活した意味がわからない。雑な設定」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
3DSのゲーム「トラベラーズ戦記」も物語の黒幕というかラスボスが800年前のオーズでした。
あちらでの復活理由はなんだったか忘れてしまいましたが、グリードのみならずドーパントやゾディアーツの面々も復活させていて、本人も各種コンボチェンジを行っており「復活のコアメダル」と同等以上の戦力を持っているように見えました。
あちらの世界観ではW~鎧武の仮面ライダーが迎え撃ったことで、世界滅亡の危機に至る前に事態が解決されていました。
各種劇場版を見るに、ダブル~フォーゼは世界が地続きになっているように思うのですが、今回の「復活のコアメダル」では初代オーズ復活の危機に他の仮面ライダーは駆けつけてくれなかったのでしょうか。
今回の初代オーズは紫のメダルも取りこんでいたようなので、「トラベラーズ戦記」での登場時よりも更に強く、他のライダーの協力があってもなお、あの状態だったのかもしれません。
新たなグリード・ゴーダ
鴻上ファウンデーションが開発した新たなコアメダル(ムカデ・ハチ・アリ)と、映司の巨大な欲望により生まれた新たなグリード・ゴーダ。
制作の予算等もあってか、その姿は不明で、映司を宿主とした人間態(仮称)での登場でした。
彼に対して特別思うところはありません。なんと言いましょうか。それほど印象に残るほど凶悪でもなく、意外性があるわけでもなく、「醜き平成」の残滓であるはずなのに個性が薄いといいますか。完成された作品の蛇足ともいうべき存在と言いましょうか。
ぽっと出のキャラクターという点で見ても、歴代の劇場版でのボスキャラなんか比べて動機や活躍に印象に残る部分が乏しく感じました。
わたしは未履修の為、詳細な設定は存じませんが、ゲーム「memory of heroez」で登場したグリード・ムチリも毒虫系のコアメダルに由来するキャラクターだったかと思います。キャラ被りでは、と思ってしまいますが、「memory of heroez」にてムチリを知れば、ゴーダについても理解を深めることができるかもしれません。y
ゲーム購入を再検討すべきですね。
アンクの復活と映司の死
今回のタイトルにもなっているコアメダルの復活。すなわち、アンクの復活。
オーズの最終回にてタカのコアメダルが割れて以降、MOVIE大戦や平成ジェネレーションでアンクの復活を匂わせながら、長年引っ張ってきたネタになります。10周年作品、ひいてはオーズ完結編としてふさわしい主題ではありましたが、その代償として主人公が死ぬというのは衝撃的に過ぎました。
ファンとして待ちわびた2人の再会が、このような形になってしまったのは少し悲しいです。
錬金術で生まれたコアメダルを再生させるために、命が必要だったのは、等価交換と思えば納得しないでもないですが……それと個人の感情とは別ですので、やはり納得できません。
なぜ映司が死ななければならなかったのか。
思えば、数年前から仮面ライダーのVシネマはある程度好き勝手してもよいような流れがあるように感じます。
「ゴースト」の主要人物の驚愕のバックボーンが明かされ、人間じゃなかったという本編からはほとんど読み取れない設定が後付けのように付与されたり、「ビルド」本編で世界をひとつ無くしてまで倒した相手が蘇ったり、「ゼロワン」のレギュラーキャラが6人も死んだり……。
せっかく綺麗にまとまった本編をぐちゃぐちゃにひっくり返す作風は如何なものでしょう。いえまあ、TVで放送できない話を作りたいという気持ちや、その良さがあることももちろん分かりますが。
Blu-rayを購入したものの、未視聴のまま温めている「セイバー」も、少し怖くなってきました。
次の人死には「仮面ライダードライブ10th 復活のバイラルコア」とかですかね。
剛もチェイスの為に死ななければならないのでしょうね、きっと。まあ、1回映画で死んでるし、多少ぞんざいに扱ってもよいと認識されかねないですよね。
おわりに
以上、「復活のコアメダル」の感想でした。
アンクが復活したのはもちろん嬉しいのですが、その為に映司が死んでしまったということが大いに引っかかっています。
決して雑に作られている作品ではありませんし、映司の長い旅の終着点がここであったというのが公式から提供されてしまった以上、認めるほかないのですが……。何故、創作物に対してグリーフワークを行わねばならないのか。
ああ、あと、作品の評価に直接的には関係ありませんが、タジャドルコンボエタニティのフィギュアーツがすぐに在庫切れになって買えなかったのも残念に思っています。二次受注もありましたが、すぐに売り切れてしまいましたからね。
真骨彫のタジャドルも即日売り切れ、即転売でしたし、需要があるのに微妙な供給量だと感じてしまいます。買えなかった者の僻みに過ぎませんがね。
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