タイトルの思い込み? 実は少なかった「○○戦隊××レンジャー」というタイトル

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現行の戦隊は「××レンジャー」ではない

 「スーパー戦隊シリーズ」と呼ばれる特撮ドラマ作品群が存在します。
 子どもの頃に縁があった方も、そうでなかった方も、「○○戦隊××レンジャー」というようなタイトルで3~5人のカラフルな正義の味方が悪の怪人と戦うものというおおまかなイメージをお持ちではないかと思います。パロディ作品等を含まない東映制作のそれらの作品を、総称して「スーパー戦隊」と呼ぶものと思って頂ければよいです。


 このスーパー戦隊ですが、今年で50周年となり、49作目である「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」が現在放送中です。
 戦隊に馴染みのない方は、このタイトルに少々違和感を覚えるかもしれません。そうです。ゴジュウジャーなのです。ゴジュウレンジャーではないのです。スーパー戦隊シリーズ……つまり戦隊モノといえば、やはり「○○戦隊××レンジャー」というイメージがあるのではないでしょうか。


 周年記念の新しい試みとして、ゴジュウジャーが「レンジャー」を卒業したわけではありません。昨今の作品では、むしろ「レンジャー」は珍しくなっています。
 ゴジュウジャー以前の直近数作品をさかのぼれば、ブンブンジャー、キングオージャー、ドンブラザーズ、ゼンカイジャー、キラメイジャー……。基本的には「ジャー」がついていれば戦隊タイトルとして受け入れられるようになっています。

実は「レンジャー」は少数派

 意外かもしれませんが、実は「○○戦隊××レンジャー」というタイトルは少数派なのです。

 この様式のタイトルといえば、シリーズ1作目の「秘密戦隊レンジャー」が代表でしょう。なにせ初代ですから。

 そして、ゴレンジャーに続く2作目が、なに戦隊なにレンジャーかと言いますと「ジャッカー電撃隊」です。「レンジャー」ではないどころか、「戦隊」とすら名乗っていません。
 まあ、シリーズ初期ですから、タイトルの方向性も定まっていないということもあります。作品数が増えていけば、タイトルの様式も定着するでしょう。

 3作目は「バトルフィーバーJ」です。ついにタイトルから「隊」さえ消えました。

 気を取り直しまして、4作目。「電子戦隊デンジマン」です。タイトルに「戦隊」が帰ってきました。しかし、またもや「レンジャー」ではないです。
 これに「太陽戦隊サンバルカン」「大戦隊ゴーグルファイブ」「科学戦隊ダイナマン」「超電子バイオマン」……と続いていきます。なかなか「レンジャー」が出現しません。たまに「戦隊」が消失することもあります。


 初代「○○戦隊××レンジャー」であるゴレンジャーの次にこの形のタイトルになるのは13作目の「高速戦隊ターボレンジャー」です。随分時間がかかりました。13作品目で、ようやく2例目です。
 ここで定着するのかと思えば、14作目「地球戦隊ファイブマン」と15作目「鳥人戦隊ジェットマン」が続きます。「戦隊」ではありますが、また「レンジャー」でなくなります。

 16作目「恐竜戦隊ジュウレンジャー」以降は、22作目の「星獣戦隊ギンガマン」まで様式通りのタイトルが続きます。ギンガマンの時点で、「○○戦隊××レンジャー」は22作品中8作品です。なんと半数未満です。


 その後にシリーズが脈々と続き、現行作品である49作目のゴジュウジャーに辿り着きます。非常にややこしいことですが、1タイトルに2つの戦隊名が入っているイレギュラーな年がありまして、49作目ではありますが、50のスーパー戦隊が存在しています。あと、何作目と数えない番外作品に「非公認戦隊」がいますが、なにしろ非公認ですので、今回は戦隊数に含めないものとします。
 そんな50のスーパー戦隊の中で、結局、世間的なイメージである「○○戦隊××レンジャー」はどれぐらいいるのでしょうか。


 50のスーパー戦隊のうち「○○戦隊××レンジャー」という様式のものは、17です。50のうちの17です。およそ3分の1です。これはまぎれもない少数派。
 実は「○○戦隊××レンジャー」は少数派タイトルなのです。

最近は「ジャー」

 先に述べました通り、ここ数年は「レンジャー」でなく「ジャー」のみがタイトルにつくものが多いです。
 この非「レンジャー」で「○○戦隊××ジャー」のタイトルは、50戦隊のうち16戦隊です。数だけで言えば「レンジャー」とほぼ同じです。

 この様式のタイトルは、26作目「忍風戦隊ハリケンジャー」が最初になります。その後に、「轟轟戦隊ボウケンジャー」や「炎神戦隊ゴーオンジャー」という具合で「レンジャー」ではない「ジャー」が増えていきます。

 部隊や隊員といった意味を持つ「レンジャー」ではなく、ただ語感のよい「ジャー」が浸透しています。冷静になると「『ジャー』って何だ……?」となるので、シリーズ作品を楽しむ際には冷静にならないようにしましょう。

全体で見ると均等なのかも?

 「××レンジャー」でも「××ジャー」でもない「××マン」や「××ズ」のような「その他」のタイトルが残りの17戦隊になっています。
 こうしてみると、スーパー戦隊のタイトルというのは「レンジャー」「ジャー」「その他」の3つに分かれ、混沌を極めていた 均等に配分されているのかもしれません。「その他」というまとめ方では均等ではない? それはそうですね。

タイトル以外にもイメージと違うものがある

 なんとなくイメージされる「○○戦隊××レンジャー」というタイトルがそれほど多いわけではないことがわかりました。
 ついでに、やはり世間的なイメージとして「3~5人のカラフルな人たち」「赤い人がリーダー」「ピンクの人は女性」というようなものもあるかと思います。数は多くないものの、これにあてはまらない作品もあります。

 戦隊のメンバーは多いところで12人だったり10人だったりします。
 白い人がリーダーの戦隊もあります。少しイレギュラーな例ではありますが名前が「レッド」なのに白い人もいます。
 そして、男性が変身するピンクの人もいます。

 シリーズが長く続けば、大方のイメージ通りではない例というものも生まれてくるものです。

あした使える雑知識

 さて、謎の個人ブログらしく言えば「いかがだったでしょうか」。

 今回は「『○○戦隊××レンジャー』は全体で見ると少数派である」というお話でした。あした学校や職場で使える雑知識です。学校や職場でスーパー戦隊の話はしない? いいえ、してください。せっかく話題がひとつできたのですから。


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