セルフカット歴およそ10年

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 おはようございます。手先の不器用さに自身のある典藻のりもキロクです。
 手指の巧緻性の無さについては、ある程度の自負があります。まったく自慢できることではありませんが。


 そんな典藻ですが、自分の髪を自分で切る所謂セルフカットをするようになってかれこれ10年ほどになります。以前に何かの記事で書いた気もしますが、あらためて。


 きっかけになったのは、当時聴いていた「ガールフレンド(仮)」のラジオ番組内にて、日々自分の前髪を整えるというような話題がでていたのを耳にしたことだったと思います。それまでに、自分の髪を自分で切るという発想がなかったもので、ある種の気づきを得た形になります。
 思い立ったら吉日ということで、早速、翌日の仕事帰りに髪切り用のハサミを買ってきました。


 手先が不器用なもので、出来栄えはよくなかったものの、自分で髪を切るというのは非常によい体験でした。
 ある意味において、痛みを伴わない自傷行為であり、とても気持ちのすっきりするものでした。あるいは、指先に神経を集中する為に雑念が薄れ、図らずも瞑想のような効果があったのかもしれません。
 

 「身動きの取れない状態で、刃物を持った他人に背後をとられる」という恐怖体験をせずとも髪を整えることができる素晴らしさ。
 1回1000円という出費をせずとも済む素晴らしさ。
 髪の切り方を伝えるという極めて難しい行いから逃避できる素晴らしさ。
 どれをとっても素晴らしいです。

 10年近くも続けていれば段々と慣れるもので、失敗もだいぶ稀になってきました。
 取引先やら職場やらで、「■■さん、髪切った?」と聞かれたときに「切りました。実は毎回自分で切ってまして」という具合でひとつ話題がつくれるので、仕事にも活かせています。よいことづくめですね。



 ああ、そういえば。
 かつて「1000円カットで髪を切ってもらっている」と言ったときに「1000円カットとかありえねー。お前、自分の髪にプライドはないのかよ」と嘲ったクラスメイトたちは今どうしているでしょうか。
 プライド? なるものはよくわかりませんが、わたしは自分の髪を他人任せにせず自分で整えていますとも。
 彼らも、プライドなどと大仰な言葉を使うのなら、他人の技術でなく自分の力で出した成果を誇ってほしいところですね。

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