フェチ語りシリーズ5「■■化というジャンル」

フェチ語り





冒頭文と注意

 最初に断っておきますと、タイトルにつけました「フェチ語りシリーズ」の記事は今回含め、だいぶ気持ち悪いものになっていますので、閲覧注意ということでお願いします。
 特に女性ですとより不快に感じるものかと思いますので、間違ってここにたどり着いてしまったようでしたら、ブラウザバックをお願いします。
 また、お読み頂けました方も、わたしの好みについては見て見ぬふり、見なかったことにして他言無用でお願いします。性癖をあまり開け広げにするのは、はしたないかと思いますので、どうかご容赦を。

 



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 改めまして。
 おはようございます。義務だろうが権利だろうが幸福になりたい典藻のりもキロクです。
 まあわたしには幸福追求罪がつきまとっているので複雑な心情ですが。

 それはともかくとして今回はフェチ語りシリーズのひとつとして、好きなジャンルの話でもしようかと思います。わくわくするね、オンディーヌ?
 タイトルにもある通り、フェティシズム即ち性的嗜好という意味での好きなジャンルです。ご了承を。

 また、わたしが「ぽっちゃりした女の子が好き」ということを前提にお読み頂ければと思います。

肥満化というジャンル

 わたしは単純に女性のぽっちゃり体型をポジティブに捉えていますが、創作物においてはただ「ぽっちゃりキャラ」であることよりジャンルとしての「肥満化」というものを好みます。
 あくまで好みのひとつなので、ほかにも色々好きなものはありますが、今回はこのジャンルに絞った話をしようかと。

 読んで字のごとく、主に痩せ型/ふつう体型のキャラクター(男女問わず)が肥満状態に変化した状態を描写するものを指すジャンル名です。
 媒体はイラストであることもあれば小説であることもあり、ジャンル内でもどういった肥満化であるかというのが細分化しているように思います。

 基本的にこの記事の中では女性キャラクターの肥満化について話しているものとお考え下さい。

創作難度が高そう

 あくまでわたしは消費する側に立っている者でして、創作する側の苦労など露ほども知りえないのですが、この肥満化というジャンルの作品は作るのが難しそうだなと感じています。

 何せ肥満化するキャラクターひとりを描写するにしてもビフォーアフターで最低限ふたつのデザインが必要になるわけです。
 またビフォーとアフターだけを立ち絵差分のように描くイラスト作品ならともかくとして、その経緯を丁寧に描写しようとすればするほど、描く/書くべきシーンやデザインの変化パターンが増えます。想像のおよばないほど手間がかかっているものと思います。

 おそらくはそういった部分もあり、ある程度表現がワンパターン化、テンプレート化している作品も見受けられます。(作風であるとポジティブに捉えるべきでしょうが)

 変化・変身を主題とする以上、グレゴール・ザムザでもあり仮面ライダーでもあり、「変わってしまった」ことによる心情や環境の変化等が描写される部分もこのジャンル見どころであります。

 つまり、よい肥満化作品というものは、ぽっちゃりしていてカワイイ・セクシーな女の子が描ける/書けるだけでなく心情描写の技巧も重視されるものと思います。
 ※個人の感想です。
 

一次創作と二次創作

 先の項で肥満化ジャンルにおいては最低でもビフォーアフターのふたつのキャラデザが必要になると述べましたが、二次創作においてはこの限りではありません。

 既存作品のキャラクターであれば、その容姿や性格、背景描写などが受け手側の持つ情報量に依存する代わりにビフォーのデザインを省略することができそうです。
 受け手側がそのキャラクターを知っているか否かに左右されるとはいえ、そのキャラクターの肥満化作品に興味を持っている時点で概ねある程度の造詣の深さのある方でしょうから、それほど齟齬なくどういう肥満化なのかが伝わるものと思います。

 一方で、余程の改変を行わなければ表現の幅は自然と狭まるものと思います。設定を無視するならそのキャラクターである必要性が薄れますし。
 たとえば、わたしがあまり好まないのは、慎ましやかな胸が美しいスレンダー美人を他キャラクターと十把一絡げにしてグラマラスに描く雑な肥満化作品です。太らせればそれでよいというものではありません。二次創作なら、元のキャラクターの魅力を活用してほしいのです。

 肥満化ジャンルに限らずですが、エッチな格好、エッチな言動をさせたいが為にキャラクター性を無視している作品は、そのキャラクターの姿を真似た「何者か」の痴態を見ているようでほとんど魅力が感じられません。キャラクター性というものは大事です。
 もちろん、「絶対にこんなことをしない」というキャラクターがそういったことをしているという冒涜的、凌辱的な表現にこそ魅力を見出す方がいるのかもしれないことは理解します。
 理解しますが、わたし個人の好みとしては、「そのキャラクターのあり得たかもしれないifとしての肥満化」が一番魅力的な二次創作だと思うわけです。


 一次創作の場合、外見のデザインをはじめとして、そのキャラクターがどのような人格であるかという説明の段取りが必要になる為に手間はかかりますが、創作者の描きたい/書きたいものや作家性を十全に発揮できるものと思います。
 このジャンルに限りませんが、一次創作は二次創作以上に作家の引き出しの多さが試されるものと思います。一次創作の素敵な肥満化作品を描いたり書いたりされている先生方は、それはもう作家として折り紙付きの実力と言って差し支えないものと思います。

 好みのカワイイ女の子を好みのぽっちゃり具合に変化させる創作。わたしにも描いたり書いたりの才があれば是非作ってみたかったものです。

ビフォーアフターのみ描かれるもの

 イラスト作品で一番多いように思いますのが、ビフォーとアフターの姿のふたつのみが描かれているものです。二次創作の場合はアフターのみのものも多いですね。
 元の体型とぽっちゃり体型とを見比べて、台詞だったりフレーバーテキストが添えられていればそれも材料にして、想像で過程を補完するものになります。

 ご想像にお任せしますというような趣のものかと思いますので、受け手としてはある意味で自由に楽しめるものとも言えるでしょう。
 そもそも肥満化ジャンルの作品というわけでもなかったのに、わたしも似たようなことをしていましたしね。

 イラスト1枚で完結している作品も多く、消費者目線では肥満化ジャンルの入門編といえるような作品群だと思っています。
 ビフォーとアフターの「行間」を楽しむというのも趣深いです。
 

過程やその後が丁寧に描かれるもの

 複数枚のイラストや漫画、小説といった媒体で肥満化の過程が丁寧に描かれている作品も存在しています。
 こちらになると変化に伴う心情描写などもより詳細に描かれることがあり、前項のものから情報量が格段に増えます。創作者の負担も増えてそうです。

 細っこい肢体が厚みと柔らかさを増していく様子が段階を踏んで描かれるというのは、とてもよいです。非常によい。
 肥満化というジャンルが変化を描くものである以上、その過程の描写が丁寧であればあるほど、魅力が高まるものと思います。

 また、変化というのはその過程のみならず、変わった後の描写もまた味わい深いものです。
 体型の変化の後の生活の様子等の描写も多いに越したことはありません。


 作品に終わりはありますが、その世界の中でキャラクターは生きていくものです。その作品の終わりの「後」を受け手が想像する為の材料として、各キャラクターの描写が多いのはありがたいことです。

そもそも過程を無視するもの

 過程が丁寧に描かれるほど肥満化ジャンルとして魅力的なんてことを言ってみましたが、一方でその過程が無いに等しいものもあります。

 暴飲暴食によるカロリー過剰摂取によりぽっちゃり体型に……というようなものではなく、謎の技術や魔法といった超科学やオカルトで文字通り一瞬にして肥満体型になるという類の作品も少なからず存在しています。

 過程を楽しむことができない一方で、急激な変化に戸惑う様子などまた違った心理描写がなされるのが見どころかと思います。個人的にあまり好みではありませんが。
 また、「カロリー収支という体脂肪の増減に関わる前提を無視して体型を変化させる」という創作物ならではの表現ではありますので、媒体を活かした「作者好みの肥満化」の表現であるように思います。

 そして、そういった過程を飛ばして太るという原因が存在している世界観ということを踏まえると、他の人物にも適応できそうで色々と妄想が捗る……のかもしれません。
 食指が動かないとまでは言いませんが、やはりあまり受け付けないです。

 ただ、過程は省略してもその後の話に重きを置いてこちらを長尺で描写している小説などは好みにあうものもあります。食わず嫌いはいけませんね。
 

わたしの好み

 このジャンルを好きなわたしとしましては、もちろん「これが理想の作品!」というものがあります。
 
 媒体はイラストでも漫画でも小説でも、その創作者のカラーを一番発揮できる形であってほしいです。

 変化の原因は本人の甘えや言い訳、現実逃避など、内発的なものが好みです。病気だとか薬の副作用だとか、そういった意味でのリアリティラインは好みません。
 きっかけは進学だったり就職だったり転居だったりといった環境の変化でもよいですし、そもそも太るべくして太るような生活を元々送っているというところから始まってもよいです。
 偏食、運動不足……肥満化にいたる要因はいろいろあるでしょうが、それらがキャラクターの性格や設定に絡めて描写されていると納得感が得られてよいです。

 変化していく体型のある程度詳細な描写や、それに伴う心情の変化は丁寧であればあるほど嬉しい部分です。太り始めは「このままじゃいけない。痩せないと」と思っていながら、段々とその気持ちが薄れていって気づけば立派なぽっちゃりに、というのが好きです。とてもよいです。
 人間らしい心理描写として、友人などを指して「あの子に比べれば痩せているから自分はまだまだ大丈夫」なんていう油断があると、それもまたよいです。実際にどこかの大学の研究で知人友人が太っていると自分も太る確率が高くなるというのを聞いたことがあります。よいシチュエーションですね。
 カワイイ女の子が友人同士で互いにぽちゃぽちゃしていく様子は、得難いドキドキを得られます。
 
 そして、大事なことのひとつとして、日常の描写をしっかりとしてほしいというのがあります。
 ジャンルの主題はあくまで元の体型から肥満体型への「変化」であるということに重きをおいて、生活の中でのちょっとした変化や何気ない日常の描写がなされるものが非常に好ましいです。

 また、もうひとつ大事なこととして--何ならこれが一番大事なのですが、性描写は無い方が好ましいです。
 この記事が性的嗜好フェティシズムを語るものであるのに何を言っているのかと思われるかもしれません。しかし、ここはわたし個人の好みとして大事な部分なのです。
 何故かと問われると答えに窮するのですが、元よりわたしは「このエロゲはせっかくシナリオがよいのだからエロシーン無しでよいと思うんだ!」とかつての友人に主張するのが常になっていたような者なので……。

 注文の多い消費者という自覚はありますが、ここで独り言つ分には誰に咎められるものでもないでしょう。
 創作依頼の際に事細かに上記のような内容を求めれば、それはまあ嫌がられるだろうというのも分かっていますので控えております。そのあたりは自制が効いている方だと思います。

3次元において

 これまで創作物の話をしてきましたが、実在する人物の話も少しだけさせて頂きます。

 ツイッターなんかを見ていますと「○年で○○kg太った!」とビフォーとアフターの写真を載せているお姉さんお嬢さんを見かけることがあります。
 眼福にあずかる一方で、インターネットというのは本当に色々な人がいるものだなあとしみじみと感じます。

 そういった方々はぽっちゃりを売りにして写真を上げていたりするので、それだけでも魅力的だとは思うのです。
 思うのですが、「いつごろから、どうして太ったのか」という部分や「前後での心情や日常生活の変化」をこそ聞きたいというのがわたしの嗜好なのです。
 これらはその手の発信者からも中々聞かれることもありませんし、当然のことながら現実で顔をあわせる女性に訊けるような話題でもありません。

 そういった話をどこかで目にしたり耳にしたりすると、「なるほど。そういうこともあるのか」「貴重な情報でありがたい」という気分になります。
 中々聞けない話に興味関心が先に立って、性的嗜好に基づく感情の動きが遅れて来ます。知的好奇心ですね。いえ痴的ではなく。

 創作物ではないリアルな話は、また違った魅力があるものです。

おわりに

 以上、好みのジャンルについての話でした。
 今回はさわりぐらいのもので、書き足りない事柄もあるのですが冗長になりすぎるのもよろしくないでしょう。
 
 嗜好自体がマイノリティなこともあって、しかも性的嗜好に基づくものなのに性描写なしを望む為、好みにピタリとはまる作品には中々出会えません。
 なければ自分で作るというDo It Yourself精神で創作を試みた事もあったのですが、自分の想像の範疇から出力されるものは、当然自分の想像を超えるものでなく、うまく形にできませんでした。

 いつか全年齢向け肥満化オムニパス作品に出会いたい。

 

 
 

 

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