冒頭文
おはようございます。好きな食べ物ときかれると答えに迷いますが、苦手な食べ物であればショウガと即答する典藻キロクです。
豚肉のショウガ焼きなどのように調理の段階でみじん切りになっていれば何とか……というぐらいです。あとイナゴの佃煮も苦手です。
今回はそんな食事に関する話です。円滑な導入。
典藻は9月3日(火)~9月6日(金)の4日間、1日1食生活をしてみました。
なぜそんなことをしたかといえば思い付きです。
さかのぼって先週頃のこと。
我が友人と我が天使がそれぞれ別の形で食欲と戦い耐え忍んでいるという話が偶然同じぐらいのタイミングで耳目に触れました。わたしの見聞きする狭い世界のこととはいえ、一度にふたつも似たような話題が入ってくるのはおそらく何かの思し召し。わたしもその苦しみの一端を味わいましょうと考えました。
なので、本当に文字通りの思い付きでの行動です。見切り発車です。
ええ、はい。この行いには何の意味も無いでしょうが、そもそもわたしの人生にこれといった意味が無いのですからその中で起こす行動に意味があるほうが稀なのです。
期間中のルール
もともと、健康法のひとつとしてのファスティングと呼ばれる行為があることは認識していました。かつて中学校でbreakfast(朝食)とはつまり夜間のfast(断食)をbreak(破壊)するものと教わっていたので、ファスティング=断食が意味するだろうことも何となくは知っていました。
また、関連する知識として、一定時間食事をとらないことで細胞が何かよい感じになるオートファジーなるものも聞いたことはありました。
その辺のふわふわとした事前知識に基づき、期間中食べ物を一切口にしない完全な断食ではなく、その食事から次の食事まで24時間程度空けるという形をとることとしました。
期間中は栄養機能食品の底力に期待して、朝食として通勤の車中でカロリーメイト……のようなドラッグストアのPB品とウィダーインゼリー……のような同じくPB品を摂ることとしました。熱量は四捨五入して300キロカロリーです。
また、疲労回復の為のたんぱく質が足りなさそうなので、帰宅後に牛乳を飲んでよいというルールとしました。
無糖コーヒーを牛乳で割ったやつがおいしい。
飲み物については夜のコーヒー牛乳のほかは普段と変わらずです。
好んで常飲しているのが冷水なので、特に変えなくてもよいかなという判断です。
朝食+牛乳だけだと、1日あたりの必要熱量に不足しているように思いましたが、まあ別に大丈夫だろうと考えました。
幸いにして余分な蓄えを身にまとっていますので、最悪でも熱量不足で死に至ることはなかろうという見通しです。
最後に期間ですが、思いついてからの翌月曜~金曜の平日のみという設定にしました。
平日と違い、土日は妻と食事の時間を共にする形になるので、これを疎かにすべきではないという判断です。あと、なんちゃって断食に臨んでいることを説明するにあたり「友人(異性)と推し(異性)の影響で」と述べるのは少々気まずいので……。
経過と結果
先に挙げた日付では9月3日(火)からの開始としましたが、実際は2日(月)から試みてはいました。
が、当日、客先で供されたお菓子を食べざるを得ず、「1日1食」ではなくなったのでノーカウントといたします。
初日~最終日で、日ごとの変化というものは特段ありませんでした。慣れない前半は空腹に喘ぐものかと思いましたが、終わりが見えている短期戦だったので精神上の影響が少なかったのかもしれません。
また、修行でも何でもなく思い付きで軽率に始めたことなので、いつでも辞められるというのも安定材料になっていたものと思います。
身体面でのパーソナルデータをweb上に記録するというのは恥ずかしさがありますが、こういった記事ではどのような成果がでたのかを公表するものと思います。
(記事を書きながら記録を公表すべきと思いついたので計測の画像はありません。常に思い付きで行動する)
計測には妻から(無断で)借りたオムロンの体重計を用いました。以前に「使ってもいいよ」と言っていたはずなので大丈夫大丈夫。
1日目夜 | 4日目夜 | |
体重 | 65.0kg | 62.8kg |
体脂肪率 | 19.0% | 18.8% |
内臓脂肪レベル | 6 | 5 |
先述の通り思い付きで始めたもので減量が目的ではありませんでしたが、4日でおよそ2kg減となりました。単純計算で4日(約2kg)×31セット=約62kgとなるので、あと4か月同じ生活を続けると消滅しますね。
また、体脂肪率も同時に減っているので、栄養不足からくる筋量の減少のみによる体重減少ではないものと考えます。内臓脂肪レベルというものも下がっているので、脂肪の減少によるものとみてよいかと。
体重計に乗るだけでこれらの数値を測ることができるというのが不思議なので、体脂肪率などの確度はオムロンを信じるほかありません。
メリット
どんなものにも長短があります。ごく短い期間ではありましたが、今回の1日1食生活で感じたメリット・デメリットについても触れたいと思います。まずはメリットについてです。
時間
一番大きいと感じたのは時間面でのメリットです。
食事そのものにかかる時間もそうですが、買い物や調理といった食事の準備、洗い物やゴミの処理といった後片付けなど付随する作業時間をカットできるのは意外と大きかったです。洗い物がひとり分減るというのは小さいようで大きな時間節約になりました。
1日の内の自由時間が限られる現代人にとっては魅力的なメリットかもしれません。
オートファジー
細胞がよい感じになるらしいオートファジーについてはイマイチ実感がわきませんでしたが、期間前から続く精神面での不安定さに反して身体がすこぶる元気だったので何かしらよい働きはあったのかもしれません。
身体の元気さの加減は、もしかしたら普段飲まないコーヒーから摂取したカフェインの効果かもしれないので何ともいえません。
金銭
金銭面でのメリットもあります。間食を含んだ食費が朝食分を除いてカットされるので、当然期間中に消費する金銭は減ります。
当ブログ内で度々述べていますが、典藻は「お金は命と同等の重みがある」と考えています。詳細は省略するとして、金銭を対価として得た飲食物を自分の血肉(命)に変換することができるので、金銭と命は交換可能なものとします。
なので、血肉(命)に変換しなかった金銭が手元に残るのは当然です。
わかりやすいメリットですね。
デメリット
続いてデメリットであると感じたことに触れます。
短期間でも感じるぐらいなので、長期になればそれなりに大きなストレスになりそうです。
生活にハリがない
もっとも強く感じたのは「生活にハリがない!」ということです。
日々の空腹感はまあよいとしまして、生活にハリがないのがよろしくありませんでした。
「昼食の時間ぐらいは仕事を忘れても許されるはず。なにか食べて落ち着こう」「今日の夕飯は何にしようか。もやしにするか奮発して出来合いの惣菜でも買うか」といったことに思考を巡らせるのも、存外その日1日に抑揚をつけるものだったようです。
食事について考えることもそうですが、食事そのものも生活においてメリハリをつけるという意味で大きな役割を担うものです。
朝食で1日の英気を養い、昼食で「今日の仕事もあとは午後の分と残業分」と自らを鼓舞し、夕食で「明日もがんばらないといけないね、ハム太郎。でも今日はもう疲れたよパトラッシュ」と思いつつ自らを労う……。日に3度の食事というイベントが、1日をパート分けする儀式になっていたのだと実感しました。
ひらたく言うのなら、食事の回数を減らしたことで息抜きの時間が減ったということです。
(まあ普段遅刻ギリギリに起床するせいで朝食は摂らないので『1日の英気を養い』はしていないのですが)
胃ろうの判断を問われた方が「口から食べられなくなるようになったら延命はいらない」と答えるのも、ほんの少しだけ気持ちがわかったような気がします。いざ自分がその立場にならないと真に理解することはありませんが、ほんの少しだけ。
思えば中学校の家庭科の授業で、食事は単なる栄養摂取のみでなく精神面での充足という役割もあると習っていました。
生活にハリがないという感覚は、精神面での充足がなされていない状態ということなのでしょう。
身体の不調
一方で、期間が短かった為か、或いは栄養機能食品やカフェインの効果か、空腹や栄養・熱量の不足による体力面での支障は感じませんでした。
ただし、期間中はいつもに増して眼精疲労を感じました。
たまたまその日に陽射しが強かったのかもしれませんし、もしかしたら栄養不足などからくるものだったかもしれません。単にここ2ヶ月ほど続く寝不足からくるものかもしれません。心当たりが多い……。いずれも因果関係は不明です。
また今回は短期間だったので大きな筋量減少はなかったようですが、長期間になるとロコモティブシンドロームにいたる可能性はあります。
おわりに
以上、短期間の1日1食生活の体験記でした。なんだかとってもブロガーっぽい題材でしたね。
これを書いているのは最終日の夜です。
明日は栄養機能食品以外の食べ物を口にしてもよいし、2食以上食べてもよいと思うと心が躍ります。
さしあたって、明日起きたらもやしを買ってきて煮ます。
今回記事としてメリット・デメリットについて書きましたが、どちらも「短期間」という条件下であり、かつ試行1回での感想なので再現性については不明です。
典藻には「土曜にはおいしいものを食べる!」というゴールがあったので精神的な負担が少なく済みましたが、基本的には身体的な健康の為に精神的に不健康になる行為と感じました。
これに耐えている我が友人や我が天使への尊敬の念が増すばかりです。
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