DXレジェンドカメンライザー 所感

冒頭文

　おはようございます。人生で2番目に買ったDX変身ベルトはSUPER BESTディケイドライバーだった典藻のりもキロクです。
　ディケイド、よいですよね。同シリーズのラインナップで強化変身用のケータッチも売ってくれたのが当時ありがたかったです。

　去る4月27日、レジェンドライバーの付属品であり強化変身用のアイテムであるレジェンドカメンライザーの玩具が発売されました。
　27日（土）、28日（日）が手当てなしの休日出勤になった代わりに26日（金）が振替休日……のはずがサービス出勤即ちタダ働きになった悲しみを乗り越え、ウキウキで新しいおもちゃを買ってきた典藻です。

　買いに行くにあたっての妻との会話ですが
「明日仕事終わったら買い物いく。仮面ライダーのおもちゃ買う」
「（ガッチャードが）また新しい強化アイテムもらったの？　また！？　なんていうおもちゃ？」
「レジェンドカメンライザー」
「あいつのやつか！」
　という具合のやりとりとなっていまして、妻の中でカグヤ様はあいつ呼ばわりなのがわかりました。あいつかぁ……。

　さて、典藻は別の趣味にかまけて「ガッチャード」本編を終えていませんが、どうやらカグヤ様/仮面ライダーレジェンドが本編で活躍するということは聞いています。
　ディケイドをリスペクトする好感の持てるキャラクターなので、強化変身の機会があって嬉しく思います。

ゴージャスなパッケージ

　パッケージ正面は玩具の写真と商品名ロゴ、「光る！　鳴る！」の表記と仮面ライダーの宣材写真という具合で、いつものバンダイ製品という感じです。

　この「レジェンドカメンライザー」で強化変身する「仮面ライダーレジェンダリーレジェンド」をはじめとしてクウガ～ギーツまでの24作品の主役ライダーたちの最強フォームの姿が印刷されています。
　この絵面だけでかなりワクワクしますね。まさにゴージャスです。
　ちなみに、ここでいう最強フォームとは玩具展開における最強フォームという解釈でお願いします。最強フォーム論争にはきっと結論はでませんので。オーズとかジオウとか。

ラメの美しいゴージャスな顔銃

　自身の顔面を象った銃型の変身アイテムです。泊さんネーミングに従うなら「顔銃」ですね。
　ラメ入りのクリアゴールドが美しいです。
　付属のカードも箔押しが豪華でやはり美しい仕上がりです。

　銃から顔に変形させ、別売りのレジェンドライバーと組み合わせるようになっています。
　メタ的にも劇中設定的にもパクリ元になっているディケイドに倣い、額に自身のカードを掲げた強化形態……を象っているので、この顔銃も額部分にカードを装填します。自分の顔をベルトにして装着しても許されるのがカグヤ様クオリティですね。

　ちなみに、この顔は当然のようにディケイドライバー/ネオディケイドライバーにもセット可能です。

音声を鳴らすだけならベルトいらず

　ベルトと組み合わせて遊ぶのが正式な「遊び方」であったり「なりきり」ではありますが、レジェンドライバーがなくても変身音や必殺技音を鳴らすことはできます。

　ベルトにセットするべきタイミングで本体裏の透明な凸部を指で押さえるだけでOKです。
　後述の先輩ライダーたちの「最強フォーム変身音」を聴く為だけに、ベルトなしにこの玩具だけ購入してもよいぐらい手軽です。

カードの抜き差しがしやすい

　レジェンドライバーや同じ「ガッチャード」の玩具であるエクスガッチャリバーと比べてカードの抜き差しがしやすいです。
　カバーがないことで指でカードをずらしやすいようになっています。なにげないことではありますが、今回いちばんよかったポイントかもしれません。

　また、ついでにいえばエクスガッチャリバーに比べて変形が手軽なのもよいです。
　あちらは手順を間違えると指を挟んだりで痛い思いをしますので……。

最強フォームの変身音が手軽に楽しめる

　すべてのケミーを個別認識し、「ホホホホッパー１！」「ブブブブランク！」など音声の鳴るこの玩具ですが、クウガ～ギーツまでの歴代主人公ライダーを読み込ませた場合は、そのライダーの「最強フォーム変身音」が鳴ります。
　エグゼイド、ジオウ、セイバーのような「歌」になっているものも鳴ります。
　音質もまあまあよく、非常に豪華です。
　各最強フォームの変身音を聴きたいときには、このレジェンドカメンライザーと対応するカードがあればよいので、各ベルトと連動玩具を用意せずともよいのが手軽です。
　ちなみに、ガッチャードのカードを読み込ませた場合は「ガガガガッチャード！」に続いてその他のケミーと同じ共通音が鳴ります。最強フォームネタバレは無しですね。

検証：サブライダーの「最強フォーム」

　上述の通り、「最強フォーム変身音」が鳴るわけですが、ガッチャードライバーなどでも個別認識する一部の非主役ライダーはどうでしょうか。
　バッファ、タイクーン、ナーゴは直近作品の優遇ということもあってか、それぞれフィーバーゾンビ（ジャマ神）、ブジンソード、ファンタジーの変身音が鳴ります。
　バッファについては、ご丁寧に「ジャマシン」部分まで読み上げてくれます。

　派生や強化のないジーン、ゲイザーなどは共通音となっています。
　ここで気になるのが、ベロバ、ケケラといった強化フォームのあるサブライダーと、同じく強化変身（とその音源）があるクワガタオージャーですが、残念ながらこちらも共通音で済ませられてしまっています。
　プレミアムベロバ/ケケラの変身音を玩具で聴けるのはPDXMレーザーレイズライザーを早期購入した人だけという現状ですので、こういったところでサービスしてくれてもよかったのではと思います。
　また、キングクワガタオージャーも入っていれば文句なしといったところではありましたが、痒いところに手が届かない。

注意点

あくまでバーコードを読んでいる

　この手の玩具に触れたことがある方なら当然把握されていることでしょうが、絵柄ではなくバーコードを参照していますので、ネクロムのカードを読ませても鳴るのはネクロム友情バースト魂ではなくゴーストムゲン魂ですし、エボルを読ませてもエボルブラックホールフォームでなくビルドジーニアスフォームの音が鳴ります。
　同じく、通常フォームのライダーを読ませようと別フォームのライダーを読ませようと、バーコードは共通なので音声は変わりません。
　ライダー以外のケミーも同様です。

拝金主義

　某クソゲーハンターな配信者の代名詞のひとつにもなっています「サモンライド」ですが、その「クソ」さの一部はゲーム単品では収録内容のすべてを遊ぶことが出来ないという部分かと思います。

　これ、よく考えるとドラグバイザー以降のDX玩具の一部にも当てはまることだと思うのですよ。
　数千円、時には1万円を超える高価な玩具を購入した上で、連動玩具を買い揃えないと収録音声のすべてを聴くことが出来ないわけです。

　その連動玩具も一般店頭販売ばかりでなく、プレミアムバンダイ限定販売で受注期間が限られていたり、劇場入場特典だったり、トイザらス限定販売だったり、数量限定かつゲームの抽選で当てなければならないものだったり、バンダイ発売カレンダーに載らないアパレル付属限定だったり、アソート内の数が絞られていて箱買いしないと手に入らないような食玩限定ラインナップだったり……。
　お金もかかるしそもそも入手手段がやさしくなく、集めるだけで随分頭を悩ませられます。

　よい歳をしたおじさんの財力でもコンプリートが難しい連動玩具ですから、DX玩具ひとつ買ってもらうのも一大イベントな子どもたちは、その機能を十全に遊ぶことはできないのでないかと思います。
　もちろん商売ですからね。お金を稼がないといけません。番組としての仮面ライダーシリーズも所詮おもちゃを売る為の販促でしかないわけですし。

　各変身アイテムの仕様の豪華さや、連動玩具であるライドケミートレカ1枚あたりが安価であることに誤魔化されそうにはなりますが、100種類のケミー+仮面ライダーカードを集めさせようとするのは、バンダイの拝金主義が前面に押し出された商法だと思います。今更ですが。

おわりに

　総じて、まあまあコスパがよい玩具だとは思います。
　特に、各ライダーの最強フォーム音が鳴るのはパッケージも書かれているあたり一番のウリなのだと思いますし、実際豪華な仕様です。
　比較的入手機会に恵まれたタイクーンやナーゴのカードを用いることで、ブジンソードやファンタジーといった一般販売品ではない玩具の音声を聴くことができるのは昨年放送の「ギーツ」ファンのお子様にも優しい仕様だと思います。

　レジェンドライバーが無くても音が鳴らせる点もグッドです。
　また、このレジェンドカメンライザー単品であれば意外と場所もとらないというのも素晴らしいです。

　ゴージャス。