みなさまは「○○へ行こう」という文を見た時、いちばん最初に「○○」に何を当てはめるでしょうか。
テレビっ子ならば「京都」かもしれません。令和を生きる平成人ならば「学校」でしょうか。そして、特撮ドラマ好きならば「病院」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。(それら3つの属性は併存しているだろうことはさておき)
アニメでも漫画でも、これは特撮ドラマのヒーローに限ったことではありませんが、決め台詞やキャッチコピーなど、広く知ってもらうべく作られる言い回しのほかに、有名になるセリフというものがあります。たとえば、それは俗にネットミームと呼ばれるものだったりします。
わたしと妻の間で大流行中の「どうする? ○○をするか、ここでオレに倒されるか」は、作中にて決め台詞として多用されたものなので、浸透するべくしてしたものです。一方で、わたしがよくブログで使っている「答えてみろルドガー」や「全部わたしのせいだ!」は、印象に残るシーンで用いられたセリフで、これも方々で使われることに疑問はないでしょう。
それらのなかで、今回話題にしたいのは「仮面ライダー鎧武」のなかで何故か有名な「病院へ行こう」というセリフです。
「病院へ行こう」
ありふれた言い回しであるが故に、他の作品、なんなら日常会話で発せられることも当然あります。「仮面ライダー鎧武」の作中においては、未知の作用により怪人になりかけている知人に対して、主人公が発したセリフです。作中用語が混じるわけではなく、独特な語尾があるわけでもなく、外連味たっぷりの口上というわけでもなく、なんの変哲もないセリフです。
だからこそ、別作品で用いられることに不思議はないのですが、先日、「仮面ライダー」シリーズにおける「病院へ行こう」の始祖たる不死生物 を見つけました。
初代「仮面ライダー」の第2話でのことです。怪人の毒牙(文字通り)にかかり、その手先に変じつつある妻に対して、夫が発した言葉が「病院へ行こう」でした。作中人物視点での未知の作用により怪人の末端になりかけている人物への「病院へ行こう」です。「鎧武」における使い方と同じです。
後に、映画で鎧武が1号と対立することになると考えると、「仮面ライダー鎧武」をある種の記念作として、初代オマージュが盛り込まれたと見ることができるかもしれません。こじつけ? 偶然の一致? そう言われてしまえば、それまでです。
ということで、「仮面ライダー鎧武」での有名なセリフの「病院へ行こう」が、実は初代「仮面ライダー」のオマージュなのではないか、という話でした。みなさまも、身の回りの人が怪人になりかけていたら、「病院へ行こう」と優しく声をかけてあげてください。
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