仮面ライダー、スーパー戦隊、プリキュア……いわゆる「ニチアサ」の作品たちですが、随分長く続いているシリーズになります。一番若いプリキュアでも、もう21年も続いています。
シリーズが長く続きますと、作品タイトルや主要キャラクター名もそのぶん増えるわけで、中にはややこしいものも出てきます。今回は、そんな「ややこしい名前」の一部を紹介します。
戦隊名は一致しない
スーパー戦隊シリーズのタイトルは、その多くが「○○戦隊」を冠して、その後に名前が続きます。「秘密戦隊」ならゴレンジャーですし、「ナンバーワン戦隊」ならゴジュウジャーです。戦隊も50を数えるようになりましたので、ややこしいタイトルがいくつか存在します。
◆五星戦隊はゴセイジャーではない。
◆電磁戦隊はデンジマンではない。
◆恐竜戦隊はキョウリュウジャーではない。
◆轟轟戦隊はゴーゴーファイブではない。
◆救急戦隊はキュウレンジャーではない。
◆手裏剣戦隊はシュリケンジャーではない。……というか、シュリケンジャーは戦隊名ではなく個人名です。それもまたややこしい。
2025年現在の既存の戦隊名は「戦隊」をはさむ前後の言葉は異なるものになります。ゼンカイジャーの没タイトルであるらしい「センタイ戦隊センタイジャー」が採用されていたら、この限りではありませんでしたが、現状はそういった戦隊名はありません。
ややこしいながらも、間違えない為のヒントはあるわけです。
プリキュアにも似たような現象
プリキュアもまたややこしい名前があります。筆頭はキュアウィングとキュアウインクですね。字面だけでは空目してもおかしくありません。キャラクター名同士でいえば、ウィングとウインクを超えるものはないと思います。
プリキュアの個人名ではなく、チームとしての「○○プリキュア」という名前と、所属する「キュア××」という名前にややこしいものがいくつかあります。
◆キュアプリンセスは「GO!プリンセスプリキュア」のメンバーではない。
◆キュアハートは「ハートキャッチプリキュア」ではない。
◆キュアハッピーは「ハピネスチャージプリキュア!」ではない。
戦隊と同じく、チーム名と個人名は一致しないようになっていると覚えればよい……わけではありません。
◆キュアアイドルは「キミとアイドルプリキュア♪」である。
◆キュアスターは「スター☆トゥインクルプリキュア」である。
さらには、変身アイテム類の名前も作品名やキャラクター名と一致しません。
◆リンクルストーンダイヤとキュアダイヤモンドは関係ない。
◆アニマルスイーツの登場作品は「スイートプリキュア♪」ではない。
◆プリハートは「ハートキャッチプリキュア」には登場しないし、キュアハートとも関係ない。
◆フラワーエコーワンドとキュアフラワーは関係ない。キュアエコーも関係ない。
……これはもう個別に覚えるしかありません。プリキュアは暗記科目です。
仮面ライダーもややこしい
もちろん、仮面ライダーもややこしい名前が複数存在します。
◆仮面ライダーブレイド、仮面ライダーブレイブ、仮面ライダーブレイズ
似た名前ですが、それぞれ別の仮面ライダーです。登場する作品が違うので、個別の作品を視聴する分には間違えることもないでしょう。しかし「青い剣士である」という外見の特徴が一致するところはややこしいです。
さらには、ブレイドと同作品に登場する仮面ライダーには、ブレイブと似た名前のグレイブがいます。段々わからなくなってきましたね。
◆アーク
仮面ライダーアークゼロと仮面ライダーアークワンは関係がありますが、仮面ライダーアークは別物です。「ニチアサ」ではありませんが、ついでにウルトラマンアークもいます。当然仮面ライダーアークとは無関係です。
◆「せいばー」
仮面ライダーセイヴァーと仮面ライダーセイバーも別物です。表記ゆれではなく、登場作品の異なる別キャラクターです。救世主saverと剣士saberですから、言葉が意味するところも違いますので、覚える分には問題なさそうです。
ただし、発音の際に気を付けないと「セイヴァーの話をしているつもり」と「セイバーの話だと思っている」というアンジャッシュのコントのような状況になるかもしれません。
◆アナザーライダー
「仮面ライダージオウ」作品内では、いわゆる怪人の枠として「アナザーライダー」というものが登場します。アナザー○○という名称で、○○に入る仮面ライダー名の別解釈の姿をしています。 ここでややこしいのが、「ジオウ」以前の作品に既に登場していたアナザーを冠するライダーです。
仮面ライダーパラドクスのアナザーライダーは登場していないので、アナザーパラドクスはまあよいです。困ったことに、アナザーアギトは「アナザーライダー」としても存在します。アナザーアギトという名前だけでは、どちらを指すものかわからないので、会話の流れから推測しましょう。
文字媒体でないコミュニケーションでは、滑舌によっては、ブレイドだかブレイブだかブレイズだか、セイヴァーだかセイバーだかわかりませんので、気を付けましょう。
また、アークやアナザーアギトは、同名のキャラのうちのどれを指しているのか、文脈から理解しましょう。国語力を試されますね。
「タイガ」が多い
さきほど、「アーク」でウルトラマンに話をそらしてしまったついでに「タイガ」の話もしておきましょう。
この「タイガ」という名前ですが、男児向け作品のキャラクター名として人気が高いのか、該当するキャラ数が多いです。
◆仮面ライダータイガ(『仮面ライダー龍騎』の東條 登場人物)
◆登 太牙(『仮面ライダーキバ』の登場人物)
◆花家 大我(『仮面ライダーエグゼイド』の登場人物)
◆ウルトラマンタイガ(『ウルトラマンタイガ』の主人公)
◆タイガ・ノゾム(『ウルトラマンサーガ』のDAIGO氏)
レギュラー・準レギュラーのキャラだけでも、すぐに5人は思い浮かびます。もっとよく思い出せば、人数は増えるかもしれません。単話ゲストのキャラなんかも含めるのなら、10人を超えるかもしれません(要出典)。
また、ジュウオウタイガー(『動物戦隊ジュウオウジャー』のホワイト)などのように、名前に「タイガー」が入るキャラも少なくありまえん。これも「タイガ」扱いするのなら、「スーパータイガ大戦」が起こせるぐらいの人数がいそうです。
まとめ
作品名やキャラクター名が多いため、どの作品にどのキャラクターが登場するか覚えるだけで一苦労です。シリーズファンなら難なく覚えられるかもしれませんが、お子さんに付き合って視聴する親御さんには大変なことでしょう。
なにしろ、昨今は動画配信サービスも随分と普及してきました。一昔前のように、レンタルビデオを借りてこない過去作が見られないというわけではないのです。お子さんがシリーズ内の作品をあれこれ視聴していたら、それに付き合うのは、さぞ大変なことかと思います。親は子どもの話なんか聞き流している? それは家庭によるでしょうから、ノーコメントです。
親子の会話のみならず、新たにシリーズを追いかけ始めたファンにとっても、中々ややこしいものだと思います。
ファン同士の会話で「アークがさぁ」と言われたときに(どのアークの話だ?)と内心で思いつつ、文脈から推測する国語力とコミュニケーション能力を要求されます。もしかしたら、特撮ファン同士の会話と思ったら、急にSound Horizonの話をし始めた可能性もあります。わからないときは、話の腰を折らない程度に「どのアーク?」と訊くのがよいでしょう。
今回はニチアサの「ややこしい名前」の話でした。ややこしや、ややこしや。
コメント