そういえば痴漢に遭ったことがありまして

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 ここしばらく、嫌な事悲しい事を思い出しつつ、それを中和する為にポジティブな感情を励起させる作業をしているわけです。その途中で、そういえばと思い出したことがあります。ええ、記事タイトル通りです。そういえば、わたし、痴漢に遭ったことがあります。

 これ自体は心の疵になるような嫌な事悲しい事ではなく、時期が重なっているというだけのことなので、そう暗い話ではありません。ただただ、話の種のひとつとして。

 あれは12年ぐらい前のこと。黄昏時に当時の自宅の近所、街頭もすくなくちょうど暗がりになって、バスの発着の合間は人通りも少なくなる道でのこと。
 当時20代前半のわたしより少し年上か、もしかしたら同い年ぐらいの、カタコトで話すおそらくは異邦の女性が下手人でした。
 うす暗い道を歩いている時に、上記の通りにカタコトの日本語で「お兄さん」と呼び止められました。道案内でも頼まれるのかと、話をきいていましたら、「いいことしない?」と如何にもな誘いを受けました。嫌だなぁ怖いなぁと思いつつ、テキトーなことを言って立ち去ろうとしていましたが、物理的な距離を詰められてしまい、女性相手に腕力で振り払うわけにもいきません。
 いよいよ、やや卑猥な言葉を並べながら、服の上から局部を触られまして、明確に害意のあるものとわかりましたので、強めに「無理です」と伝え、早歩きで立ち去りました。

 今にして思えば、美人局の類だったのかもしれません。
 諸々未遂だったのと、当時のわたしにその発想がなかったので、痴漢に遭ったという認識でおりました。ところで、痴漢と呼ぶのが適切なのか、痴女と呼ぶのが適切なのか。

 翌日にこのことを妻(当時は入籍前ですが)に話したところ、「警察! 警察に行こう!」と、軽く受け止めていたわたしよりも怒ってくれていました。現実的には、現行犯でもなければ、相手の身分もわかりませんし、男性が女性からの痴漢に遭うということに対して警察が取り合ってくれるようにも思いませんでしたので、ある種の泣き寝入りという形にするほかありませんでしたが。仮に警察に相談していたとして、推定美人局なので、痴漢の被害を訴えたところで詮なきことだったでしょう。

 美人局の類だったとして、局部を触られたときに体が反応してしまっていたら、それで金銭を要求されていたのかもしれません。怖いですね。フェティシズムはさておき、何事にもシチュエーションやストーリー性を求める面倒くさい性格が、体にも染みついていたようでよかったです。
 

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