牛飲馬食と鯨飲馬食

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 牛飲馬食鯨飲馬食というよく似た四字熟語があります。「たくさん飲んだり食べたりする」と、意味としてはそう違わない言葉です。

 手元の辞書によれば、牛飲馬食は「むやみにたくさん飲み食いすること」、鯨飲馬食は「一度にたくさん飲み食いすること」とあります。この辞書に従うのなら、牛飲馬食のほうがややネガティブなニュアンスが含まれているようです。類義語としては、ともに暴飲暴食、痛飲大食が載っています。

 「牛のように」と「鯨のように」で飲む量のスケールがだいぶ違うように感じますが、たくさん食べるものとして馬が挙げられることは共通しています。馬はそんなに大食いなのでしょうか。


 
 なぜに急にこのような話をしているのかといえば、妻から「鯨飲馬食っていうじゃん。鯨が口を大きく開けてたくさん飲むのはわかるけど、馬ってそんなに食べるの?」とマイルドギアッチョされたからです。これに対して「鯨飲? 牛飲じゃなくて?」と返したことから、双方とも存在する四字熟語であることを認識しました。
 ちなみに、この話題に至る前に「馬謖ばしょくってなんで斬られたの?」と、妻から質問をされたことから会話が始まっています。妻が馬謖を連想したのが、上記の鯨飲馬食に対する素朴な疑問からだったそうです。

 結局、馬がそんなにたくさん食べるのかはわかりませんが、あれだけ大きく力強い体ですから、大食に不思議はありません。



 妻とわたしが、それぞれ鯨飲と牛飲しか知らず、他方を認識していなかったことについて、わたしなりの推測を述べてみました。「わたし(千葉県出身)は酪農の根付いた土地柄、牛の方が身近である。妻(埼玉県出身)は海への憧れから鯨を例えに出している」と。「海なし県を軽くdisられた!?」と期待通りのリアクションをしてくれたので、満足です。

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