プリンセスの条件

その他





冒頭文

 おはようございます。心にトーチ、喉にはトローチ、典藻のりもキロクです。
 お読みいただきありがとうございます、今回も(倒置法)。


 いつもながらに脈絡のない話なのですが、女性……といいますか女児の憧れとして「お姫様プリンセスになりたい」というのがあるらしいじゃないですか。
 プリンセスになりたい女性も、ヒーローに憧れる典藻も気を付けないといけないことは同じなのではないかと思ったのです。今回はそれに関するお話です。

 ちなみに、大事なのは内面であるというありきたりな話をしたいだけです。

憧れのプリンセス

 セボンスターのようなキラキラしい食玩がありますし、100円ショップの玩具なんかでもティアラや指輪が売っていたりしますし、きらびやかなプリンセスは憧れのひとつとして世間に浸透しているようです。
 インターネットにいますと、児童に限らずディズニープリンセスが好き(なりたいかどうかはともかく)と表明している女性も見かけます。老若を問わず、やはりプリンセスは憧れの存在なのでしょう。

 心の機微に疎い典藻は、他人の夢だとか憧れだとかといったものを知る機会も少なかったので、最近知ったこの傾向に少なからず感心しました。

 プリンセスになりたい。つまりは、責任と高潔さを持ち、理想と現実のすり合わせに苦悩し、何事かがあれば矢面に立ち、民草を導く。そういった王侯貴族としての役割を担いたいということかと思ったのです。「たくさんの人々の笑顔の為に、自分という一個人を捨てる覚悟」という高い志かと。

 しかし、どうにも違うような気もします。
 高貴な心への憧れでなく、フリフリしたドレスやキラキラした宝飾品を身につけたプリンセスのうわべへの憧れのように思います。
 

 自身の幼少期を思い出してみれば、ウルトラマンや戦隊ヒーローに憧れたのは無辜の民を守るという在り方にではなく、「かっこいいヒーロー」という表面的な在り方にだったように思います。
 男児が特撮ヒーローに憧れるのと女児がプリンセスに憧れるのは大体同じなのでしょう。多分。

 
 典藻はプリンセスに必要なものは高貴な心と相応しい振る舞いだと思っていますが、それはあくまでプリンセスの一面に過ぎません。豪奢なドレスを身につけ物語の重要人物として輝くという表面的な要素もまたプリンセスの一面です。そのどちらに憧れるのかは個々人の感性によるものでしょう。どちらも否定されるべきものではありません。

 よい歳をしたオジサンわたしがヒーローの表層をなぞるように、プリンセスの外見だけに憧れるお姉さんやお嬢さんがいるのも自然なことです。その振る舞いがヒーローやプリンセスの精神からほど遠いものだとしても。

「プリンセスの条件」

 「憧れのプリンセスを目指す女の子」が描かれるアニメ「Go! プリンセスプリキュア」の挿入歌に「プリンセスの条件」という楽曲があります。今回の記事タイトルに使わせて頂いた名称です。

 この名曲の歌詞のなかに「輝く魂はプリンセスの条件」や「着飾るだけじゃそうはなれない」というフレーズがあります。初めてこの曲を聴いたとき、まさに我が意を得たりと思ったものです。典藻がプリンセスに求めているものをわかりやすく言語化してくれている歌です。

 プリキュアシリーズはあくまで女児を主な対象とした、所謂子供向けの番組です。
 子供向けというのはつまり「大人が子供に伝えたい大事なことが分かりやすく描写される物語」なのです。メインターゲットの幼児にとっても、我々のような大きいお友達と揶揄されるような存在にとっても、ヒトとして大事な事を学ぶ教材としての効果が期待されるものです。
 その子供向け番組の挿入歌としてこの「プリンセスの条件」が流れていたのはよいことだと思います。

 かつてプリンセスプリキュアを観ていた子供たちが大人になり、懐かしさから気まぐれに再視聴することもありましょう。
 そんなとき、当時は歌詞の意味まで考えていなかった「プリンセスの条件」を聴いて大事なことに気が付くこともありましょう。
 外見を整えるだけでは誤魔化せない内面の強さ・優しさ・美しさ・Go!を兼ね備えてこそのプリンセスなのだと。


 ボロは着てても心は錦。わたしの好きな言葉です。座右の銘です。
 見た目がどんなにみすぼらしくとも、高貴な心を忘れてはいけません。わたしの心はヒトのそれに非ざるものですが、ヒトは内側から輝くもの。
 もしプリンセスに憧れるだけでなく、目指すというのなら外見だけでなく内面もまた輝かせなければ、ただのハリボテになってしまうでしょう。

おわりに

 今回はプリンセスを指した話にしてしまいましたが、典藻の憧れるヒーローもまた同じだと思います。「着飾るだけじゃそうはなれない」。これが大事ですね。

 外見や仕草といった表層をいくら真似ても、その本質を理解しなければ、見た目という一面だけを再現した劣化コピーにしかなれません。

 外見という一面に憧れること自体は否定されるものではなくても、そこから内面を見ようとしないままに憧憬を募らせたとて、その対象には近づけません。

 ヒーローもプリンセスも必須条件は見た目の華やかさだけではありません。
 光り輝く「特別」になりたいのなら、泥にまみれて血を流し歯を食いしばりながらでも立ち上がり、自分の為だけでは無く誰かの為に身命を賭す気概が問われます。
 お覚悟はよろしいでしょうか。わたしにはとても出来ません。

 身に纏う宝飾品に負けずに輝き煌めく高潔な精神を持ちたいものです。

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