わたしは人格にだいぶ難がありまして、基本的に関わり合うだけ損な存在です。自分で言っていて悲しくなりますが、経験則上、そのようになっていますので、まあ事実ということで受け入れざるを得ません。
そういう具合ですので、友人というものが一時的に出来たとしても、すぐに離れてしまいます。友人と呼ぶに至らない知人レベルの相手にも、定期的に迷惑をかけています。人間関係の構築・維持・発展ができません。まあ、配信でお話しました通り、これについては「そういうもの」として飲み込んでいます。何事も試行錯誤であるとはいえ、関わると傷つけるとわかっているのに関わろうとするのは、あまりに身勝手です。わたしの練習台として被害者をいたずらに増やしてよいわけがありません。わたしに人間関係は無理なのだと結論づけました。
おそらく対人スキルが壊滅的に不足しているのでしょうが、その客観的事実に反して、妻との関係は随分長く続いています。
何年の付き合いになるかと振り返るとき、わたしは決まって仮面ライダーを数えます。交際し始めたのが「ウィザード」が放送していた11月だったので、そこから鎧武ドライブゴーストエグゼイド……と数えていくと、今に至るまでの付き合いの年数を把握できます。14年目になります。人生の3分の1以上は妻と一緒にいることになります。長いですね。
それだけの期間を共に過ごして、ケンカらしいケンカというのは片手で数えられるほどしかありません。人畜有害なわたしを長期間相手にしているのに、です。これは妻の忍耐強さからくるものか、わたしの毒性を歯牙にもかけない超然とした姿勢からくるものか、そもそも害であると捉えない聖人君子っぷりからくるものか。はたまた、変人なのか。
どれも正解であるように思います。人生いろいろあるのを耐えている鉄人です。やや浮世離れしたところのある超人ともいえます。わたしなぞに人生の時間を費やしてくれる聖人であることは間違いありません。そして、妹の婚約者から「思っていたより変な人だった」と言われる程度には変人です。失礼な奴め。
失礼だと思う一方で、この変人という評についてはわたし自身が補強しているので、訂正を求めることはできません。なにしろ、わたしのような者と生活を共にできるのですから、それはもう変人でしょう。「男の趣味が悪い」とも言えます。その変人としての面によりお目こぼしをしてもらっていることも多かろうと思います。
なので、わたしは義弟の意見を強く否定することはできません。
肝心なのは、他人からどう呼ばれるかではなく、本人がその在り方をどう捉えているかだと思います。夫婦間で、お互いに「自分も相手も変なやつ」だと認識して、それで成立しているのですから、平和で円満です。わたしから見た妻は鉄人で超人で聖人で、そして変人であって、だからこそ「よい」のです。
(だからといって、妻を気軽に変人呼ばわりされたら、わたしはキレますが)
以上、人間関係が絶望的に築けないわたしに長年付き合ってくれる妻の話でした。
鉄人、超人、聖人。あるいは変人。
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