わたしには童貞煽りが効くぞ

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 基本的には非常に図太い性格をしているわたしですが、投げかけられたら嫌な気持ちになる言葉というのも、少なからず存在します。「デブ」とか「バカ」とか、小学生の悪口レベルの言葉もそれなりに効きます。まさに、小学生当時から引きずるものがあるからですね。

 それらの幼稚な悪口とは別に、より大きなクリティカルダメージが発生するのが「童貞煽り」です。これに関しては、自分に向けられたものでなくとも、誰かが誰かを小馬鹿にするニュアンスで使っているのを目にしただけで、流れ弾を受けます。


 30歳まで童貞だったら魔法使いになれる……そんな迷信ジョークもありました。30を過ぎて■年、手から和菓子は出せませんし、最後の希望にもなれません。当然のことながら、特に魔法使いになれそうな気配はありません。
 まあ、魔法使い云々は本題ではありませんので、この辺にして。


 性交渉の経験がないことを挑発の材料にされた場合に、クリティカルダメージを受けるのが何故かという話です。
 異性に好かれない、いわゆる「非モテ」であることを自覚させられるからでしょうか。いいえ、それは違います。異性どころか同性にだって好かれない人格だということは、よーくわかっていますから。
 なにより、わたしなんぞを好いてくれる妻がいるのですから、ほかの誰に好かれずとも構いません。

 では、何を以て、これが弱点となっているのか。
 それは、「童貞煽り」によって、否が応でも、自身の非人間性を再認識させられるからです。

 わたしは、自分がヒトの親になれないことを知っています。「人の心がない」と称される人格であることとか、生まれた瞬間から我が子に「ストーカーを父に持つ子」という責めを負わせたくないこと、或いは、わたし自身が父性というものを知らないこと……理由はいくつかありますが、わたしは親に「なれない」し、「なるべきではない」のです。
 人並みにスケベなわたしが、妻という相手がいながらその手の経験を持っていないというのは、それが一番確実な避妊の手段であるとわかっているからです。コウノトリお断りです。

 なので、「童貞煽り」は、わたしが親になれるだけの人間性を有していないことを思い出させ、覿面てきめんに効くのです。
 幸いにして、人間嫌い故にそもそも周囲に世間話やケンカをする仲の相手もいませんので、リアルで冗談交じりの言葉の暴力を受けることはありません。たまに、SNSで見かけて交通事故を起こすぐらいのものです。

 典藻キロクに対して効率的に暴言を吐きたい場合は「童貞煽り」がオススメです。少ない語数でまあまあのダメージを与えられます。攻略情報。
 

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