妻との間でのみ成立する「素」のコミュニケーション(4)ガヴ編

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 久しぶりのシリーズ記事更新です。夫婦間では成立しているけど、他人から見たら何を言っているのかわからない。わたしと妻の、そんな日常会話の話です。

 今回は、最終回を目前とした「仮面ライダーガヴ」から発生した家庭内ミームの話を主としますので、もしかしたら、よそのご家庭でもある程度通じるコミュニケーションかもしれません。タイトルに偽りありになってしまいますが、ご容赦を。いえ、まあ、そんなことで怒る人はいないでしょうけど。

 「ガヴ」を未視聴の方もお読みになっているかと思いますので、いまいち伝わりづらい部分もあるかもしれません。ある意味で「夫婦間でしか成立しない」話になっています。

闇菓子ならぬ……

 「ガヴ」に登場する闇菓子という食品があります。グラニュート(いわゆる怪人)が人間の幸福な感情を抽出・加工して製造するもので、非常に強い中毒性があります。人間を製菓の材料として拉致・殺害している設定や、違法薬物を想起させる中毒性の描写があります。
 非常におぞましいものである一方で、覚えやすいネーミングと作中通して扱われていることから、「ガヴ」を視聴したなら必ず印象に残るアイテムです。

 闇菓子の形状は立方体でして、見た目からは羊羹のような質感のものという印象を受けます。
 ある日の買い出しで、立方体ではないものの、形と大きさが近い水羊羹を買ってきました。妻に見せたところ、「闇菓子っぽいやつが売っていたから買ってきたよ」という意図を汲んでもらえました。

 闇菓子と呼ぶと食べるのにも抵抗感がありますので、水菓子と呼称しつつ、「あした食べようね。冷やしておこうね」と。

 ここのところ和菓子がマイブームになっていましたので、大変おいしく楽しく頂きました。当然のように、闇菓子のような中毒性やバックボーンはありませんので、安全安心なお菓子です。水羊羹と一緒にパッケージされていたくず桜もおいしかったです。

赤くて細長いものを見れば

 上記の闇菓子の製造過程で、材料の確保として人間が拉致されます。その際、グラニュートは人間を、保存性と可搬性に優れたヒトプレスという状態に変化させます。ヒトプレスの外観は、赤黒い布でグルグル巻きにされたアクリルスタンドとでも表現すべきものになっています。

 先日、100円ショップにて、赤いテープを買ってきました。フィギュア遊びに使うミニチュアヒトプレスの制作に使えそうだったので仕入れたものです。こちらも妻に見せたところ、言葉にするまでもなく意図が伝わりました。「めっちゃちょうどいいの売ってるんだね」と。
 その後、「あとでヒトプレス制作作業するよ」という言葉に「犯行予告!」と合わせてくれました。ちなみに、まだ制作に着手できていません。

CHRAGE ME!

 妻とワイヤレスイヤホンの話をしていた際に、機種ごとに異なる起動時等の音声アナウンスの話題になりました。わたしが以前に使用していたものが充電時に「チャージミー」と言っていたと話したところ、妻がガヴのベルト操作の手ぶりをしながら「チャージミー、チャージミー!」とベルト待機音のマネをしていました。かわいい。
 「ガヴ」放送期間中ということもあって、妻にとってCHARGE ME!は「充電してください」よりもベルト音声のほうが馴染んでいます。

日常に潜む「どうする?」の罠

「どうする? 二度と闇菓子に関わらないか… この場でおれに倒されるか」
 これは、仮面ライダーガヴの決め台詞であり、必殺技の予備動作を行いながら、怪人相手に改心の意思の有無を確認する最後の問いかけです。

 お洒落な言い回しや難しい言葉遣いをしているわけでなく、そのままの意味であることが子どもにもわかりやすいので、子供向け番組のヒーローの決め台詞として出来がよいものと感じています。少々長めではありますが、それ故にアレンジもしやすいです。
 わたしがこの決め台詞を気に入っているもので、妻との日常会話から不意にこのセリフに繋がることがあります。

 休日の夕食を決めかねているとき、買い出しついでにお惣菜でも買ってこようかと提案をすることが、ままあります。その提案をしても、なかなか決まらず「どうしようねー」と笑い合うのが常なのですが、ガヴのおかげでその会話に派生ができました。
 つまりは「どうする? イオンでお惣菜を買ってくるか、ここでおれに倒されるか」という問いかけが発生します。もうすっかり慣れているでしょうに「倒されるの!?」とか「極端!」と毎回反応を返してくれるのが嬉しい。あと、最近は妻のほうからも「どうする?」で始まる2択の問いかけの後者が「倒されるか」になっているときもあります。実質1択です。

おわり

 以上、「ガヴ」からの家庭内ミーム・流行語でした。「仮面ライダーガヴ」と脚本家を同じくする過去作「機界戦隊ゼンカイジャー」からも「かしわもち」(以前の記事参照)がどのようなものか、夫婦間での共通認識になっていたりもします。細かな好みに差はありますが、特撮趣味という大枠が共通している為、これらから発生するコミュニケーションも多いです。紹介するにはちょっと多すぎるくらいには。

 来月から始まる「仮面ライダーゼッツ」からも何かの言い回しが定着するかもしれません。さしあたって「夢主」(※『ゆめぬし』であって『ゆめしゅ』ではない)あたりは使う機会があるかもしれないと思っています。それらしい言葉が増えたら、また記事にします。

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