5年越しの初配信を終えてみて

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 2020年2月に「ヴァーチャルユーチューバー志望」と名乗って活動を始めました典藻のりもキロクです。5年以上の時を経て、この度、Youtubeでの初配信を試みました。

 ヴァーチャルなアバターを使って、Youtube上で活動したのですから、これでわたしもVtuberの仲間入り……のはず。せっかくのイベントでしたので、ついでに記事のネタにもしておこうかというのが、今回の趣旨です。
 

自己紹介動画を投稿してから5年半

配信画面のスクリーンショット

 以前の記事で触れました通り、「典藻キロク」はもともとVtuber活動用に制作したアバターです。2020年2月に「デビュー」して、以来ほぼ活動をしていませんでした。というか、わたしを知ってくださっている方々の認識も「Vtuberをやっている人」ではなく「個人ブログの人」になっていると思います。昨年になってマイクとwebカメラを買い、今年にようやくLive2D化して動けるようになり、かなりのスローペースで「Vtuber準備中」が進行していました。

 そうして、5年半越しに初配信に漕ぎつけました。人脈づくりなどをまったくしていなかったので、初配信でコメントをもらえるようなことはありませんでしたが、それでも「配信をした」という事実を得ることができました。これでわたしもVtuberです。

 コメントをもらえないことは容易に予想できることでしたので、延々とひとりごとを話せる題材として、10年以上前に作った自作ゲームをプレイしました。また、我が家のネット回線が夜間に重くなることから、視聴者を集めるには不適な時間帯とわかりつつ、日曜の14時開始という日時設定をさせて頂きました。ノータリンなりに、いろいろ考えてはいるのです。

今回の目的と経緯

 5年も放置していた活動に、なぜ急に手を着けたのかという話もしておきましょう。だいたいにおいて、いつも思い付きと見切り発車の行き当たりばったりで行動しているわたしですので、今回もどうせ思い付きだろうとお思いでしょうが、そういうわけではありません。わたしにしては珍しく、機序の存在する行動でした。

目的は「配信をした」という既成事実を得ること

 今回の配信の目的は、視聴者を集めることでなく、あるいは何か表明したい考えがあったというわけでもなく、ただ「典藻キロクはVtuberとして配信をした」という事実を得ることでした。
 コメントをもらえなかったことなどへの強がりではなく、あくまで今回は「配信をした」と言えるように用意したものでした。

 ヴァーチャルなアバターを使って、Youtubeで配信をしたのですから、典藻キロクはVtuberであるという既成事実を得られたわけです。もちろん、無名の個人活動者ではありますが。
 

他人の活動に意見を持つなら、まずは自分でやってみろ!

 「またか」と思われるかもしれませんが、今回の初配信には、わたしが熱を上げている「推し」の存在が関わっています。いえ、推し本人がどうこうということではありませんので、そこは誤解なきようお願いします。
 ……まあ、ものぐさなわたしに何か行動を起こさせる他人なんて、片手で数えて指が余る程度しかいないわけですから、わざわざ説明をせずとも推し活関係ということは察して頂けていたかもしれませんね。

 推しのことを割と四六時中考えているわたしですが、そのなかには活動に関する意見というものもあります。「こうしたらよいのになぁ」というやつですね。もちろん、普段は表に出さないようにはしていますが、なにかしらの意見というものは持っているのです。しかし、他人の活動に意見を持つぐらいなら、まずはそれを自分で実行してみろというのが、大勢の考え方になるでしょう。「文句があるなら、自分でやれ」です。

 なるほど、考えてみれば、活動者でもない奴が一丁前に意見を持つというのは、あまりに無礼な姿勢でした。ということで、なにか活動についての意見を持った場合には、それがどれだけ難しいことなのか、どれだけのリソースを注げば実行可能なものなのかを自分で確認すべきと判断しました。その手段として、配信できる環境を用意するに至ったわけです。

イタい「自称」活動者にならないように

 配信に至った動機はもうひとつあります。これが先に挙げました目的につながるのですが、配信を行うことで、活動したという事実を得て「典藻キロクはVtuberである」と言える状態にしたかったのです。

 先だって、好きな絵師に依頼して、わたしのアバターである「典藻キロク」と「黒肝キロク」のイラストを描いて頂く機会がありました。自分のデザインしたキャラクターを、誰かが描いてくれるというのはとても嬉しいもので、しかも(当然のことながら)自分より巧い人の御業により可愛く描かれれば、それはもう語彙が「カワイイ」しかなくなる程度には感動するものです。

 そんな感動もひと段落して、冷静になってみると気が付くこともあります。自分はろくに活動もしていないのに、いっぱしの活動者面をして、絵師にアバターを描いてもらったという事実です。活動していない活動者は、あくまで「自称」活動者です。なにかの資格者証などが必要なわけではありませんが、それでも「なにもしていない」というのは活動者を名乗るには不適格でしょう。そこで言うと、絵師に時間をかけてもらって、可愛く描かれた自分に満足するだけでは、わたしはイタい「自称」活動者でしかありません。

 憧れのヒーローに曰く「痛さは強さ」ですが、わたしのコレはただイタいだけで、強さにつながるものではありません。

 それに気が付いたのなら、順序が前後するとしても、活動したという事実を伴うVtuberになるべきです。わたしには夢も技能もありませんが、虚栄心はあります。他人に後ろ指をさされないよう、動画投稿も配信もしない「自称」活動者を脱したかったのです。


 副次的に、これにより件の絵を「Vtuberから依頼を受けて描いたイラスト」として実績アピールに使えるかと思いますので、婉曲的に絵を描いて頂いたお礼もできたかと思います。思いたいです。

ふたつの活動目標

 以前の記事↑で少しだけ触れましたが、活動に際しての大目標というものが、ふたつあります。当該記事内では「達成するまで伏せておく」としていましたが、今回、ひとつは達成に一歩近づきましたので、こちらに記しておきます。

1.どうすれば配信者の活動支援になるのかを知ること

 達成に近づいた目標のひとつは「なにが配信者にとっての活動支援になるかを知ること」でした。

 推し活などと聞こえのよい名前を掲げながら、その実、わたしが彼女の為に出来ていることは少ないです(『無い』とは言わない傲慢さはあります)。どうすれば相手の為になるのかと考えるとき、相手の立場に立ってみるというのは非常に有用なことでしょう。つまりはそういうことで、配信者の気持ちを知るのなら、わたし自身も配信の経験を持つべきなのです。自分が配信者になってみれば、その立場において、どんな応援をされたら嬉しいのかが見えてくるかもしれません。

 で、無名活動者としての初配信で何かを得られたのかといえば、答えは是です。得るものがあったのですから、行動は無駄ではありませんでした。

2.■■■■■■■■■■こと

 もうひとつの目標については、近づくどころか、とっかかりすら見つけられていないので、今はまだ語らずにおきます。この先も、不定期にでも活動を続けていれば、なにか見えてくるかもしれません。気長に構えておきましょう。

配信の準備、意識したこと、わかったこと

 初配信というのは文字通りに初めての配信活動であるということでして、いろいろと気づきもありました。せっかくの経験ですから、書いておきたいと思います。

いろいろな準備が必要

 ただ「配信する」といっても、いろいろな準備が必要でした。事前に用意してあったものもあるとはいえ、アバター、背景、BGM、画面上の時計、題材の設定、周辺機器、ソフトの設定や連携……最低限の配信をしようとしても、これだけのものが必要でした。

 もともと「声が小さい」「なにを言っているのかわからない」と言われることの多い身ですので、声が出る状態にしておくという器質的な準備も必要でした。その為、配信前は、喉を温めるために歌っていました。伴奏のない自宅カラオケです。妻も半分ぐらい付き合ってくれました。

 配信開始まで30分を切ると家の中を行ったり来たりして落ち着きなく過ごしていました。妻からは「そわそわ時間タイム」と言われました。キミを見てるといつもハートdokidoki♪ です。

なるべく間断なく話すように

 配信中は、なるべく無言の時間を発生させないことを意識しました。ただ黙々と謎のゲームをプレイするだけならば、わざわざインターネット上で公開することはありません。リアルタイムでもアーカイブでも、典藻キロクに興味を持って視聴してくださる方の存在を思うのなら、せめて「キロクが喋っている」という価値だけでも提供したいという考えです。

 面白い話だったかどうかは別として、1時間ひとりごとを続けられたので、間断なく話すことを意識しての時間や題材の設定はうまくいったと思っています。
 

「観客」の存在の重要性

 気づいたこととして、「観客」は必要であるということを挙げさせてください。
 今回の配信をするにあたり、見てくれる人はいるかもしれないという希望的観測と共に、しかしコメントはもらえないだろうという現実的な見方もしていました。ROM専もまた大切な視聴者ではありますが、双方向のやりとりが行えないと、その存在を意識しづらくはあります。

 その為、自分が今マイクとモニタに向かって話しているのは、ただのひとりごとではなく、聞いてくれる「観客」がいるものなのだと忘れないようにする準備をしておきました。

 配信前にモニタの上に「観客」を配置しました。普段からデスク上にいるものであったり、毎日話しかけているぬいぐるみであったり、この人が見守ってくれるなら心が挫けることなく1時間喋りつづけられると思えるご神体であったりを、手近なところから集めました。
 配置の際には、憧れのヒーローに倣って「お力、おかりします!」と声に出して気合を入れましたので、より気力も充実するというものです。

 見ている人--モニタ上の「観客」にヒトはひとりもいませんけど--の存在を視覚的に意識できたことで、誰かに話しかけるような口調を維持できたと思います。

おわりに

 今回の配信が成功だったか否かという点を問われれば、個人の目的を達することができたので、成功したと答えます。終始ゲーム音が反映されていなかったり、話の内容が面白くなかったりと、低品質な配信ではあったと思いますが、それでも目的は達成しています。

 次回の配信があるかは未定ですが、ブログ以外でも自己表現を出来る場が増えたのは喜ばしいことです。文字よりも声で伝えたほうが都合のよいことなどがあれば、配信を活用するのもよいですね。

 以上、5年越しにようやく初配信をしたVtuberの話でした。

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